ノイズ対策委員会


システムのノイズ、電磁波障害の凡例集


ノイズ、電磁波障害には、よくあるパターンがあります。 障害発生時には参考にしてください。              電子機器どうしの干渉            ケーブルレイアウト             余りケーブルの処理について              上下フロアのノイズ発生源              航空管制レーダーの影響             トラック無線             電力線との干渉 ノイズ、電磁波の発生源となりやすい機器を環境によってリストアップします。

オフィス

御家庭

工事現場

工場

  1. パソコン
  2. コピー機
  3. プリンタ
  4. 電灯
  5. エアコン
  6. 電源配線
 
  1. エアコン
  2. 電子レンジ
  3. ホットカーペット
  4. 電気毛布
  5. 電気こたつ
  6. ファミコン
  7. ワープロ
  8. アイロン
  9. 電源配線
  1. 溶接機
  2. 送電線
  3. モーター類
 
  1. モーター
  2. 溶接機
  3. NC装置
 

 加工機械全般  
一般的には電力消費量の大きいものほど発生源になりやすいと考えるべきでしょう。 また、最近はどこにでもある携帯電話やPHSも大きな電磁波(マイクロ波)を発生してい ます。 発生しているノイズ、電磁波の大きさは機器によって大きく異なります。 これらを避け て設置位置を決めたり、配線を行なえばよいのですが、なにせ電力を消費するものなら何 でも発生源となる可能性があるのです。電気製品が氾濫する今の日本では、ノイズ、電磁 波の発生量の多い少ないが解らないと、対策が非常に困難であると言えます。また、ビル の中では床下配線や階下にある発生源の影響も十分に考えられます。
凡例集 1.電子機器どうしの干渉 パソコン よくパソコンを購入、設置した時にディスプレイの位置によって画面が揺れたり色が変に なったりすることがあります。多くはパソコンの本体が電磁波を発生しているために起こ る簡単な障害です。 対策としては、パソコンとディスプレイの距離を数センチ離すだけで解消される場合が多 く、同時に発生源であるパソコン本体の近くに他の電子機器を設置しないように心掛ける べきでしょう。電磁波の強さは距離の二乗に反比例するので、ほんの少し距離を離しただ けでも大きな効果があります。 2.ケーブルレイアウト ケーブル距離 LAN工事等を行う場合には極力電子機器からケーブルを離してください。ケーブルは一見 シールドを行っているようでも、電磁波からの遮蔽は全く不十分なのです。 より強力で 高価なケーブルを使うよりもレイアウトで対策を行った方が有効です。 再現性の乏しい ネットワークトラブルは、これが原因である場合が案外多いのです。 客先で深みにはま ってどうしようもなくなる場合や、わざわざ出張に出向いて、トラブルの現象さえもつ かめなかった等の経験がある方は要注意です。 フィールドサービス関係の会社の人も案 外意識せずに LAN工事等をされていますが、機器によっては信じられないくらい大きな 電磁波を発生しています。また、同一種類の機器でも使用部品の違いによって発生電磁波 の大きさは異なっているので“経験と感”もあまりたよりにはなりません。 3.余りケーブルの処遇について とぐろ LAN配線や信号配線のケーブルをトグロ巻きにして放置している場面をよく見かけます。 コネクター部の端部処理が面倒だったり、将来行うレイアウト変更のための余長を持たせ ておくために、このような状態になりがちです。 しかし、ケーブルを巻いた部分が電磁 波にさらされた場合、通常の何十倍もの電磁波にさらされたことになってしまいます。 電磁波が全くないと思われる場所でならよいのですが最近の事務所のようなところでは、 ほとんどそのような場所は見つかりません。電話交換機やトランス・インバータのはい ったコントロールボックスはとても強い電磁波を出しています。 またコンセントに差し 込まれたACアダプターはシールドも無くパソコン以上の電磁波を出しています。ケーブ ルの長さは、必要最低限の長さを心掛けるべきです。 4.上下フロアのノイズ発生源 下のフロア 新しい事務所に入居したとしても、床下や天井から電磁波が侵入してきている場合が多々 あります。下の階に設置された旧式のエアコンや、床下の電源配線が発生源となる場合も 見受けられます。一見何も見えないようでも結構大きなノイズ障害に結びつくので注意が 必要です。 SYSCOPの事務所でも床下からの電磁波が結構大きく、1Fの店舗の照明とその 配線の影響と思われます。 もちろんLANの配線は、この電磁波からも距離をおいて敷設し ています。 5.航空管制レーダーの影響 近所のレーダ 羽田、成田、米軍基地の近所では航空管制レーダーの影響で、ノイズをもらいます。 レーダーから発射される電波は非常に強力なもので、レーダーの周期にあわせて飛んで きます。コンクリートに囲まれたビルの中でも十分に電子機器に影響を及ぼすものですが あまり良い対策がありません。LAN等の場合は、高価でも強力な対策がなされたケーブル を使用することをお勧めしますが、それでも不十分かもしれません。臨海副都心のビルは 羽田に近いので、ビル建設の時点でビル自体に電磁波対策を行ってあるという話を聞いた ことがあります。 きっとフジテレビあたりはそうなのでしょう。 6.トラック無線 トラック無線 現状では、対策が最も困難といえるものです。誰でも、ウォークマンやステレオ、スピ ーカの類からトラック無線の声を聞いたことがあると思います。トラック無線は、もの すごく大きな出力を持っており、東京のトラック無線の音声は鹿児島からでも傍受でき るほどなのです。最近では、夏場に放置していた石油ファンヒーターのスイッチがONに なってしまったことによって、火事になった例もあります。このようなトラック無線は 違法行為ですから、一刻も早く取り締まってもらいたいものです。 大きな道路に面している事務所等では、超強力な電磁波が突然やってくるのですから対 策のしようがありません。部屋全体を金属で遮蔽でもしないかぎりは殆どの場合障害が 発生すると思われます。 7.電力線との干渉 距離 家庭用の電力線からも、結構大きな電磁波が発生しています。LAN等の工事の際に、そ のルートの確保から電力線と同じルートを使用することは現場ではままあることです。 しかし、この時に少しでも電力線と信号線の距離を離すようにしないと後で困る事にな ります。経験では、最低10cmは離さないと、影響がでるものと思われます。工場や大 きなオフィスでは、天井裏等に配線用のケーブルラックが設備されている場合がありま す。このような場合でも、ケーブルラックの中で、電源系のケーブルと信号系のケーブ ルは距離を離すように心掛けてください。
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Last Updated - 99/06/09